猛暑が続く日本列島。
日本だけじゃなく、世界各地で温暖化の影響を目の当たりにする今日この頃ですが、8月が終わっても長い夏はまだまだ終わる気配がありませんよね。
そんな夏にやられているのは、人間だけではありません！
ワンちゃんも、夏バテになるのですね。
そこで今回は、ワンちゃんが夏バテになった場合は回復するまでどう対処してあげるべきかを一緒に学んでみましょう。
ワンちゃんの夏バテって何？
夏バテといえば、夏の暑さに体が疲れてしまって生じる体の不調のことですよね。
体がだるかったり、疲れが抜けなかったり、やる気が起きなかったり。
太陽の光に、クラっとする方もいらっしゃるかもしれません。
ワンちゃんの場合は汗をかくことができないので、人間のように体温調節ができず、夏バテのリスクは熱中症と同じように人間より高めです。
熱中症のように重篤な状態になることはありませんが、夏バテを放置すると免疫力が低下し、そのほかの病気を発症してしまうことも。
たかが夏バテ、と思わずに早めに対応してあげたいものですね。
ワンちゃんの夏バテ症状は？
ワンちゃんに見られる夏バテの症状は、どのようなものがあるのでしょうか？
・食欲不振
人間同様、夏バテにかかるとワンちゃんも食欲不振となります。
いつもご飯の時間を待ちわびて幸せそうにご飯を食べていたのに、ご飯を上げても匂いを嗅ぐだけで食べない…、なんて様子が見られたら、夏バテかもしれません。
もちろん、他の病気の可能性もありますので、何日も続くようであれば早めに動物病院を受診した方が良いでしょう。
夕ご飯の時間には食べないけれど、しばらくそのままご飯を置いておいてあげると、夜遅くなってから食べる、という子もいるようです。
食欲がない場合は、食べないからとすぐ片付けてしまわず、少しの間ご飯の時間を遅めにしてあげても良いかもしれませんね。
・ダルそうな様子が見られる
夏バテになると、人間もだるくなりますよね。
なんだかやる気が出ず、ダラダラと過ごしたくなります。
ワンちゃんも同様に、夏バテになると病気のような様子のおかしい「ぐったり」さはないものの、見るからにダラダラ寝転がって、だるそうにしている姿がみられるでしょう。
元気な時と比べると、遊びたがらないし、すぐに寝そべって寝ている、なんて時は夏バテを疑ってもよいでしょう。
・なぜか便の具合がおかしくなる
夏バテになると胃腸の働きも悪くなり、便秘や下痢を繰り返すといった症状がみられることもあります。
いつもと同じものを与えているのに、なぜかお腹を壊している…、なんて時には、もしかすると夏バテなのかもしれません。
ワンちゃんの夏バテはこう乗り切れ！効果てきめん夏バテ回復法
夏バテになってしまったワンちゃんには、どう対処してあげるべきなのでしょうか？
夏バテで私たち飼い主がワンちゃんのためにしてあげられること、といえば「食事の工夫」と「環境の工夫」ですよね。
食事と環境に気を付けてあげることで、ワンちゃんは夏バテから徐々に回復するはずです。
どんな工夫が必要かは、以下の通り！
＜食事の工夫＞
夏バテ中のワンちゃんには、胃腸にやさしいご飯にしてあげるのがお勧めです。
おススメの工夫としては、ドライフードはやはり食欲が落ちているときに厳しいので、ふやかしてあげたり、ウェットフードと混ぜてあげたり、トッピングをおまけしてあげて、食べたい気持ちになるようにしてあげましょう。
ドライフードをふやかすときは、ワンちゃん用のスープなどを使用するとよいですね！
トッピングで例えば鶏のささ身を茹でてあげるのであれば、ゆで汁は捨てずにスープとしてドライフードを冷やかすのに使ってあげても。
もちろん、食欲が落ちている間はウェットフードに切り替えてあげるのも手間がなく、ワンちゃんが食べるのであればお勧めです。
また、ワンちゃんがこまめに水分を摂取できるよう、意識してあげてくださいね。
ワンちゃん用のミルクもオヤツにピッタリです。
＜環境の工夫＞
夏バテのための室内の工夫といえば、直射日光が当たらないようにすること、風通し、そして室温です。
人間がいるとき同様、エアコンをつけ、できれば扇風機で空気をかくはんしてあげてください。
電気代がかかってしまう…時になるかもしれませんが、温度は26度くらいに保ってあげたいものですね。
もし27～28度をお考えの場合は、エアコンと併用して扇風機を使うことで、室内は快適に、電気代は26度にするより安くできるそうですよ。
湿度は50－60％程度が良いそうなので、湿度計があれば現在のお部屋の湿度をチェックしてあげてみてください。
ワンちゃんの夏バテ予防になる食材とは？！
ワンちゃんの夏バテ防止に一役買ってくれる食材を、ご紹介しましょう。
●キュウリ
キュウリは夏向けのお野菜として、人間の間でも夏はよく食べられますよね。
水分が多く、体の熱を冷ます効果が期待できます。
与えすぎは下痢や嘔吐が心配ですので、キュウリが食べられる子にはトッピング程度にあたえるのがお勧めです。
●ズッキーニ
ズッキーニは体の熱を冷まし、お肌に潤いも与えてくれるお野菜です。
お肌トラブルを抱えている子は、ぜひフードに混ぜてあげましょう！
●冬瓜
冬瓜には体を冷やしてくれる効果と、水分がたっぷり含まれているので水分補給にお勧めのお野菜です。
さらに、ビタミンＣやカリウムも含まれているんですよ。
カロリーも低いので、肥満気味のワンちゃんにもお勧めですよ。
●トマト
トマトは体を冷やす効果以外に、実は鉄分が豊富に含まれているので貧血予防にもなる食材なんです！
クエン酸も含まれており、胃腸の調子をよくしてくれる効果が期待できます。
スープとして食べさせてあげても！
夏バテ予防に、ぜひ取り入れてあげたいですね。
●トウモロコシ
ワンちゃん、トウモロコシ好きな子多いですよね！
トウモロコシの芯はダメ、と知っているかもしれませんが、実はＯＫなんです。
アスパラギン酸のほか、ミネラルも含まれ、ワンちゃんの夏の疲れを回復してくれる効果が期待できるんですよ！
茹でたものを与えてあげてくださいね。
●ハトムギ
いつものフードにぜひ取り入れていただきたい、ハト麦。
体の熱を冷ましてくれる効果のほか、たくさんの栄養素が含まれており、腎臓機能を高める効果も期待できるそう。
実は「秋バテ」なるものもあるんです！
秋になっても、夏バテみたいな症状が出ているワンちゃん、いませんか？
夏は元気だったのに、やっと暑さが和らいで夕方は涼しい風も吹いてくるようになった…。
そんな季節なのに、なぜかダルそうにしていたり、食欲がいま一つだったり、胃腸が不安定などの症状が出ている子たちは、「秋バテ」になってしまっているのかもしれません。
夏はどうにか乗り切っても、夏の暑さで体力が奪われているため疲れが出てしまうんですね。
また、台風がやってきたりすると、人間同様ワンちゃんたちも気圧、風、湿度、気温の変化に敏感に反応してしまい、ストレスを感じて自律神経が影響を受けてしまうことも。
自律神経は、不調になると血流が悪化するため、頭が痛くなってしまったり、めまいがしたり、関節痛になってしまったりするのです。
寒暖差が大きくなる季節の変わり目は人間でも風邪を引きやすくなったりしますが、秋は特に、夏の疲れを引きずってるためワンちゃんも体調を崩しやすくなるんです。
食欲不振気味だったり、だるそうだったり、下痢や嘔吐などの症状がみられたら、ちょっと様子を見てみましょう。
ワンちゃんの秋バテ対策は？！
ワンちゃんが秋バテにならないためには、夏バテと同じく環境と食事、水分摂取量に気を付けてあげる必要があります。
水分は普段意識していなくても、どのくらい飲めているか、気にかけてあげてください。
水分量が不足しているかなあと思ったら、ワンちゃん用のスープやミルクを追加してあげてもよいでしょう。
また、ドライフードだと食欲が落ちているときは厳しいので、夏バテ時の対応のようにふやかしてあげましょう。
さらに、環境対策では外と室内の温度差が激しくならないように調整してあげてください。
夏に洋服を着ていなかった子は、秋になったら洋服を着せてあげるのもお勧めです。
朝晩は外が冷えてくるころになったら、日中は脱がせてあげて、朝晩だけ着せてあげると体温調整ができてよいですよ！
終わりに
いかがでしたか？
年々厳しくなる夏の暑さ。
人間も動物も、厳しい暑さを乗り越えなくてはならない環境になってきてしまいましたね。
特にワンちゃんは「暑い」「寒い」と話すことはできませんので、飼い主さんがいつもの状態をよく知っておく必要があります。
電気代も高騰しておりますが、ワンちゃんは大切な家族の一員ですから、上手に節電しながら快適な環境を与えてあげたいものですね。
夏バテになってしまったら、ご紹介したように「食事」と「環境」を調整して回復させてあげましょう。
夏バテだけでなく、季節の変わり目の秋も、秋バテにも気を付けてあげてくださいね。
もちろん、夏バテ、秋バテではなく病気が隠れていることもあります。
夏バテ対策してもだるそうだったり、ご飯が食べれなかったりしたときには、迷わず動物病院へ相談してみてくださいね。
●参照
・犬が『夏バテ』している時の症状３選！解消するにはどうすればいい？
・犬の夏バテ予防になる食べ物6選！与える際の注意点や、与えないほうがいい食べ物も解説【獣医師監修】
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