なんで涙やけになるの?

可愛い丸々としたお目目の下に茶色や黒色の汚れたような涙の痕。
なんだか、いつもうちの子目に涙を流している気がする。

可愛い愛犬のそんな姿に何とかしてあげたいと思う飼い主様は多いと思います。
流れた涙が痕になり残ってしまう涙やけ。
色の白い子ほど目立ってしまうけれど、色の濃い子でも実は目立たないだけで涙やけが出来ているかもしれません。

涙やけってどうしてできるの?
病気なの?治す方法は無いの?
どうやったら改善できるの?

多くの悩める飼い主様のそんな疑問に、食生活の見直しで始められる改善策をお伝えします。

涙やけの症状と原因

目の周りが茶色や黒色に変色し、皮膚が焼けたようにただれた状態を言います。
目頭や目の周りにたまった涙にバクテリアなどの雑菌が繁殖し、そのせいで腫れてしまったり感染症を引き起こす事もあります。
結膜炎や角膜炎など感染症が原因の時もありますが、常に涙が多く出続けている状態の子は、慢性的に涙やけが起こります。

涙やけは、流涙症(りゅうるいしょう)と言う名のついた症状です。
涙が鼻涙管(びるいかん)を塞いで溢れることで起こります。
何故鼻涙管が塞がれるのか?

涙は、涙腺と言う上まぶたの外側にあるところで作られ、鼻涙管と呼ばれる器官を通り目から鼻の奥へと流れていきます。
この鼻涙管が詰まると、涙が鼻へ抜けず目から溢れだしてしまいます。

涙に含まれる成分の中には毛の色を変色させる成分が含まれていて、その成分が茶色や黒色に変色させてしまいます。
変色した部分は常に濡れているため、雑菌やバクテリアが繁殖して皮膚炎や感染症を引き起こしたり、目やにが多く出すぎて朝目が開けられないなども起こりえます。
見た目だけではなく健康の為にも、目の周りを清潔に保つ必要があるんです。

体質に合わない食事が原因の時が多い

粗悪な食事や脂の多い食事、塩分が多い食事によって起きやすくなります。
動物性タンパク質が少なく植物性タンパク質の多いドライフードは、消化がされにくく老廃物として鼻涙管を詰まらせる原因となります。
高品質のドライフードを与えていたとしても、添加物の多いジャーキーなどをたくさん食べていたら、同じように老廃物がたまる原因となります。
体質に合わない食事でアレルギーを引き起こしている場合もあります。
食生活を見直すことで、涙やけは改善できる事があります。

体質やストレス

なりやすい犬種として、トイプードルやシーズー、マルチーズやチワワなどの小型犬やパグなどの短頭種に多く見られます。
目の大きな犬種は、目の乾燥を防ぐために涙の量が多くなっています。

逆まつ毛や毛の硬い犬種の場合、目に入った時に角膜を傷つけやすく涙が多くなり流涙症を引き起こしやすくなります。
ストレスで両手で目をこする仕草をよくする子も、角膜を傷つけてしまいますので注意が必要です。

食生活を見直そう

消化の良い食事を

消化の悪い食事は体内で老廃物として蓄積されてしまいます。
消化がされないと言う事は、せっかくの食べ物が身体の中に取り込めていないと言う事になります。

市販のドライフードには必要な栄養素がたくさん入っていますが、同時に不要な添加物が入っている物も多くあります。
全てのドライフードがそうだと言う事ではありませんし、ドライフードを食べていても涙やけが起こらない子たちももちろん多くいます。
けれど、逆にドライフードが原因で涙やけを起こす子たちもたくさんいます。

ドライフードの多くは加熱処理をされています。
高温で調理された食材は、本来持っている栄養素の多くを失ってしまっています。
肉に含まれている酵素は失われ、タンパク質は変質してしまいます。

犬は本来生肉などを食べる肉食ですので、熱処理されている食材は犬の体内では消化がされにくく、体内に残りやすくなります。
消化がされにくいと消化をすること自体にエネルギーを使ってしまい、本来別の所に使えるエネルギーが消化に使われてしまい、結果的に毛艶が悪くなったり皮膚が荒れたりすることもります。

食生活が、愛犬の元気と健康を作る基本です。
愛犬の涙やけが気になる飼い主の方は、消化の良い食事を見直してみませんか?

おやつにご注意

沢山の良質なドライフードが手に入る世の中で、健康や涙やけに効果があるフードを選んで与えているのに涙やけが起きる!とお悩みの飼い主の方は、おやつを見直してみて下さい。
しつけや、とっておきのご褒美に与えているジャーキーや乾燥肉はありませんか?
実は、乾燥したお肉も涙やけになる原因の一つになっているのです。

歯磨きアイテムとして人気なアキレスやスジ肉も、実は原因になっています。
無添加で高品質なものでも、酵素など消化を助ける栄養素の多くが失われてしまっています。
そのため消化分解が悪く、涙やけの原因となってしまいます。

糖分や塩分、添加物の入ったパンや甘いクッキーなども消化が悪いです。
涙やけの予防や改善のためには、ジャーキーや乾燥肉、クッキーやパンはやめてみましょう。

消化の良い食事とは?

加熱処理をされ消化されにくいドライフードや、無添加でも乾燥したジャーキーをずっと続けて与える事で起きやすい涙やけ。
それを防ぐためには消化の良い食事をバランスよく取る事です。
肉食である犬におススメな消化に良い食事は、生肉です。

生肉などの生食ががなぜ涙やけに効果的なのか?

生のチカラ

加熱をしない生肉には、たくさんの酵素や乳酸菌などの栄養素が含まれています。
酵素は体内で消化を促す働きをしますので、その酵素がたっぷり含まれている生肉は消化の良さがピカイチです。

「消化が良い」とは、体内に入った栄養を素早く吸収し、未消化の物が無い状態です。
未消化の物は老廃物となり、そのままの形で便として出たり、体内にとどまったりと、せっかく愛犬の為にと思って与えている食事が、効果が出せずに終わってしまう事になります。
同時に、老廃物が体内に無いと身体に余計な負担をかけません。

老廃物が溜まらない食生活の為に選んで欲しいのが、生肉や生食と呼ばれる総合栄養食です。
ドライフードのかさまし等に使われる小麦やとうもろこしなど穀類の消化は、本来犬は得意ではありません。
それらを食べるときは草食動物の胃の中から消化された状態のものを食べてきました。
生肉や生食には、それら穀物類はほとんど含まれていませんので、お腹に優しく消化が早くなります。

生肉は100%動物性タンパク質。

良質なタンパク質には食べ物の消化を助ける酵素がたっぷりと含まれています。
酵素はタンパク質の消化を促進し、分解します。

タンパク質は消化されることによって愛犬の身体を作ります。
強く艶やかな被毛や健康な皮膚を作ることに役立ちます。
身体の中から酵素の力で強くなれば、涙やけに負けない被毛になりますよ。
 

生肉は食べにくい?食べさせにくい?

どうやって食べさせる?

最近は、犬の生肉食がメジャーになってきていますので、生肉が気になっている飼い主様も多いと思います。
そんな飼い主様生肉や生食を始めるときに一番ためらう事は何でしょうか。

ナマ=危険と言う事ではないでしょうか?
寄生虫がいるんじゃないの?
スーパーで買えるお肉そのままでもいいの?

と疑問のまま、生肉を与える事をためらう飼い主の方は多いことでしょう。

生肉は実は簡単に始められる、犬にとってはとっても健康に良い食事です。
愛犬の食事用の生肉を専門で扱うお店で購入すれば、品質に間違いはありません。
スーパーで売っている人間用のお肉は、基本的には加熱して食べるようになっています。

生食を目的としていない為サルモネラ菌などのリスクがありますので、スーパーのお肉を生食として与える事は避けた方が無難です。
愛犬の生肉を専門で売っているお店で購入しましょう。
お試しサイズなどで、まずは様子を見てみる事も良いと思います。

いつものドライフードの量を少し減らして、生肉をトッピング。
殆どのお店では冷凍状態で売っていますので、自然解凍や冷蔵庫で解凍してから、いつものご飯に少し混ぜてみて下さい。
どうしても生が気になるわ、と言う飼い主様は、少し茹でてレア状態であげてみてください。

食い付きやお腹の様子を見ながら、徐々に与える量を増やしていって下さい。

ドライフードを全てやめてみても良い?

生肉を与えてみて、食い付きやうんちの様子も問題なければ、ドライフードを一旦お休みして総合栄養食である生食にしていく事もおススメです。
生食はドライフードの代わりとなる総合栄養食です。

小分けパックにされている事が多く、一食分に必要な栄養がしっかりと含まれていますので、解凍してお皿に移してあげるだけで栄養満点生肉ご飯になるんです。
生食は、生のお肉をそのまま活かし、加熱による酵素の消失やタンパク質の変質を防ぐので、お肉本来の栄養を丸ごと閉じ込めています。

生肉に含まれる酵素や乳酸菌、発酵野菜の栄養素も含まれるので、お腹に優しく消化に優れています。
お肉の種類も定番の牛・豚・鳥肉はもちろん、低カロリー低アレルゲンの馬肉や鹿肉。
さらにはカンガルーやうさぎなど、様々なアレルギーを持つ愛犬にも対応できます。

涙やけの改善のために全部を生肉にしてあげたいけれど、毎回お肉や他の栄養のバランスを考えるのが大変だわ、と思う飼い主の方にぴったりなのが生食です。
身体の中に未消化の老廃物を溜めないことが、涙やけを改善するために大切なことです。
涙やけやアレルギーに悩む愛犬に、総合栄養食である生食を試してみる事をおススメします。

あきらめないで、涙やけ

この子は小さい時から涙やけだから。
涙やけに良いと言うドライフードをあげてみたけどダメだったの。
とあきらめかけている飼い主の方。

あきらめずに食生活を見直してみて下さい。
消化の良い食事を続ける事で改善される事が多くあります。
身体の中からつくりかえていくので、すぐには結果は出ないかもしれません。
けれど、病気が原因でない限りは、食事の改善で涙やけは改善されていきます。
ゆっくり少しずつ生肉食を取り入れて、生き生きと輝く愛犬の健康な瞳を守ってあげましょう。





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