暑い暑い夏がようやく終わりに近づき、過ごしやすくなってきました。
夏場は短かったお散歩も時間がのびたり、飼主様と外で遊ぶ時間も増えてきて、愛犬たちにとっても秋はきっと楽しい季節。

でも一番かもしれないのは、秋の美味しい味覚かも。
季節の美味しい食材や、愛犬にはよくない食材を見ていきましょう。

愛犬に良い秋の美味しい味覚

旬の野菜

【さつまいも】
秋の味覚の代表と言えば、サツマイモ。
甘くてホクホクとしたサツマイモは愛犬達も大好き!
子犬からシニアまで美味しく食べられるサツマイモは、ビタミンC、E、B1やベータカロテン、アントシアニンなど抗酸化作用のある成分が豊富に含まれています。

サツマイモ独特の成分であるヤラピンは、胃の粘膜を保護し、野菜の消化を得意としない愛犬達の胃腸の調子を整えてくれる作用があります。
食物繊維も豊富に含まれていますので、ヤラピンとの相乗効果により、お腹の調子を整え、大腸がんの予防にも役立つと言われています。

食物繊維の多い野菜は消化に時間がかかりますが、腹持ちが良いと言う事にもなるため、空腹時に胃液をよく吐く子に寝る前のおやつとして与えてあげると、朝のムカつきを抑えてあげることができます。

与え方としては、生のまま与えるのではなく、必ず加熱してあげるようにしましょう。
茹でたり焼いたり、飼い主様のお料理のついでに取り分けておくと良いですね。
カロリーは高めになりますので、与え過ぎには注意しましょう。

【かぼちゃ】
さつまいもと同様、大好きな子が多いかぼちゃも、秋が旬の美味しい野菜です。
ビタミンや鉄分、カリウムなどの栄養が豊富に含まれている上、動脈硬化や老化の防止もあります。
加熱をしてしっかりと消化がしやすくなったものを与えてあげましょう。
ただし、さつまいも同様にカロリーが高いので、注意が必要です。

【さといも】
カリウムが豊富で、さといも特有の粘りが動脈硬化の予防や消化を助ける効果があると言われています。
粘り気のもととなる成分ムチンも含まれ、粘膜を保護し免疫力を高めてくれると言われています。
肝臓や腎臓の機能を高める効果もあると言われます。

さらに、さといもの持つ粘性の成分の中には、ガラクタンと呼ばれる成分があり、動脈硬化を防ぎ、
がん細胞を抑制する働きもあり、脳細胞を活性化させるので認知症などを防止する効果も期待できると言われています。
生で食べることはできませんので、必ず加熱して柔らかくしたものを与えるようにしましょう。

【大根】
秋の終わりから旬になる大根は、消化を助け胃腸の調子を整える働きがあります。
秋から出てくる大根はみずみずしく甘みがあります。

すりおろしてフードにトッピングするか、柔らかくなるまで加熱した物を与えましょう。

【レンコン】
栄養価が高く食物繊維も豊富なので、便秘を予防するのに効果的です。
レンコンの主な栄養素はデンプンで、身体を動かす源となります。
ビタミンやミネラル、植物繊維やタンニン、ビタミンB6と言った栄養も豊富です。
特にビタミンB6は犬の体内では作られない成分で、血液を作るための大切な栄養です。
野菜の中にはあまり含まれることがないので、レンコンは貴重ともいえる存在です。
大根と同様、すりおろすか柔らかく加熱した物を与えてあげましょう。

新鮮な魚

【さんま】
秋が旬の魚と言えばサンマですね。
手軽にあげられるサンマは必須脂肪酸が豊富な良質なタンパク源です。

骨が細いので柔らかく調理すれば骨ごとでも食べられます。
圧力鍋で骨まで軟らかく煮たサンマは、カルシウムもしっかりと摂取できます。

焼く場合は、目立つ細かい骨を取ってあげると安心です。

【鮭】
抗酸化物質が豊富に含まれている鮭も秋鮭と言う言葉があるくらい秋が旬の魚です。
脂がのって美味しいのはもちろん、抗酸化作用で老化を防止する効果が期待できます。
血液をさらさらにしたり、皮ごと煮た場合はコラーゲンやたんぱく質も豊富です。

市販されている薄塩や甘鮭などは塩がたくさん入っているので、無塩の生鮭を与えるようにしましょう。
何もつけずシンプルに焼くだけでも美味しいごちそうです。

【アジ】
ビタミンやDHA、アミノ酸を豊富に含むアジはフードプロセッサーで粉々にして、お団子にしたものが一番のおすすめ。
カルシウムとたんぱく質が同時に摂取できます。

コレステロールを下げたり動脈硬化や老化防止に良いとされていますので、積極的に与えたい秋のお魚です。

果物

甘いものが大好きな愛犬たちは、甘い果物も大好きな子が多いですね。
梨やりんご、柿など秋の果物は、量に気を付ければデザートに与えても大丈夫です。
たくさん与えると下痢をすることもありますので、少量をトッピングやおやつとして与えましょう。
水分も多いですが甘みも多いので、与え過ぎには注意です。

犬に与えるとNGな秋の食材

【ブドウ】
夏から秋にかけて旬になるブドウ。
甘くておいしいブドウですが、愛犬にはよくありません。
下痢や嘔吐と言った中毒症状のほかに、重症の場合は腎不全を起こすこともあります。
急性腎不全を起こすと最悪の場合死に至りますので、ブドウやレーズンは与えてはいけません。

【ぎんなん】
銀杏の木の下に落ちているぎんなん、ついつい食べてしまう子もいるのではないでしょうか?
メチルピリドキシンと言う中毒物質が含まれているぎんなんは、下痢や嘔吐、呼吸困難や痙攣などの中毒症状を起こすリスクがあります。

人間も大量に食べすぎると中毒を起こす危険性がある食べ物なので、ぎんなんは与えないようにしましょう。
お散歩のときは落ちているぎんなんを拾い食いをしないよう、気を付けてみてあげましょう。

【いちじく】
独特の甘みが人気のいちじくも、下痢や嘔吐、口内炎、よだれが止まらないと言った症状が出ることがあります。
与えないように気を付けましょう。

最後に

実りの秋は、夏に食欲を落としていた愛犬たちにも、元気と食欲が徐々に戻ってくる季節です。
焼き芋やサンマの匂い、ホクホクに茹でられたカボチャや里芋。
それだけで愛犬たちのお鼻もヒクヒクと広がります。

いつものドライフードにトッピングすれば、美味しい秋のごちそうになります。
食欲の秋は体重増加にもつながりますので、しっかりとコントロールしてあげながら、季節の美味しいものを愛犬と一緒に楽しみたいですね。